暴力と排除に抗し、ともに生き延びよう
渋谷区幡ヶ谷のバス停で、
事件は、結婚していること・
それから1年、「ダイバーシティ&インクルージョン」
日時:2021年11月21日(日)19:00~
キャンドル・ライト・メッセージボードなどを持って集まろう。
<呼びかけ団体のサイト>
Aさん 感染者数が多かった夏に接種ができた。ワクチン受けても感染はするかもしれないけど悪くなりにくいと聞いてよかった。2回目は腕が痛くなったけど熱は出なかった。安心して元気になった気がする。(60歳代)
Bさん 色々な噂もあって、ワクチンを打つのはとても怖かった。でもコロナはもっと怖いと思ったから打ってみた。副反応はなくて本当に効いてるのかな。なんともないからそれでいい。(80歳代)Cさん マスクは付けているけど、たくさんの人たちが使っている公共施設を毎日利用しているから感染予防の徹底って難しい。持病もあるのでワクチンを打つことにした。接種2回目は副反応で熱が出た。支援団体からもらった解熱剤を飲んで半日ぐらい寝ていたらよくなった。(50歳代)
昨年末25日に提出した要望書について、
今年2月4日、長谷部健渋谷区長から「回答書」が出ました。その内容は、(相変わらずですが)こちらの問いには答えていませんでした。
この回答書を渋谷区の総務課長から受け取った際、その場で内容を確認したノラのメンバーが、「答えていない。こちらは差別ではないかと聞いているのだ。」というと、石井総務課長は「差別はしていません。」と言いました。これには呆れましたが「それが回答なら、そう書けばいいのでは?」というと、石井総務課長は「ここに書かれているのが渋谷区としての回答です。」ということでした。
渋谷区の回答書には「渋谷区では、路上で生活される方々への支援は、公園や路上での生活を続けることを目的とするのではなく、地域での生活に移行し、地域での生活を継続するためのものであるべきと考えています。」と書かれていました。今回の私たちの申入れは、ゴミ拾いのボランティアを推進している長谷部健区長はこれまで何度も野宿者追い出しを行っており、それらの渋谷区の姿勢が住民の差別を助長しているのではないか、今回の事件はそのような渋谷区の態度と無関係ではないのではないかということを、考えてほしいということです。野宿者「支援」についてではありません。
これに答えないどころか、回答書にはいろいろ問題が含まれていました。
①渋谷区 幡ヶ谷のバス停で亡くなった野宿生活の女性は、生活保護の受給を躊躇し支援につながることなく事件に至ったようで「大変残念」に感じている。
→生活保護を受けなかったから、という自己責任論。
②渋谷区 これまで渋谷区は「排除をするのではなく」、「自立支援センターを中心とする路上生活者対策事業」「自治体では先駆的なハウジングファースト事業」によって「移行」を行った。
→「巡回相談」として福祉課職員が寝場所にやってきて、「もうここにはいられない」「今、福祉を受けなければ、今後、面倒を見ない」と言われた野宿者もいます。また、福祉事業を受けない野宿者には、容赦なく、渋谷区の施設管理者が寝場所を突然封鎖し、荷物を撤去するということも行っています(2017,3,27宮下公園、2019,6,2渋谷区第二仮庁舎スロープ下など)
※ちなみに「自治体では先駆的な」というハウジングファースト事業は、他の自治体(新宿区や豊島区、中野区など)でも行っているが、渋谷区の場合、事業開始から利用ができる数は、8床のみ。しかもいつも満室。
③渋谷区「野宿生活者はさまざまな事情があるとしても、」野宿者が地域へ「移行」する取り組みを行う。
→野宿者を地域住人として認めていない。
野宿者を排除する姿勢が記されたこの回答によって、わたしたちは更に差別を受けることになりました。
私たちが渋谷区へ話をしに出向いても、石井総務課長は、ただただ話を聞き流すような態度、全く受け入れようとはしない態度は、これまでも今も変わっていません。この渋谷区の態度が、野宿者への襲撃や暴力を地域住人へ助長しているということを、渋谷区が理解しなければ、私たちへの攻撃はなくならないのではないかと懸念しています。
公園開発を、ホームレスを居なくさせるために位置付けることも、渋谷区は露骨に行っています(参考:渋谷区議員のコメント https://www.facebook.com/ito.takeshi.official/posts/3524834170860220)。
これ以上誰も殺されないために私たちは、渋谷区へホームレスを排除するなと改めて強く抗議します。
【以下渋谷区からの回答書】
2渋総総収第380号
令和3年2月4日
ノラ御中
ねる会議御中
渋谷区長 長谷部 健
令和2年11月6日、幡ヶ谷で、路上生活の女性が殴られ命を落とされるという、痛ましい事件が発生しました。知人から勧められていた生活保護の受給を躊躇していたという報道もあり、行政や地域のセーフティーネットに繋がることなく事件に至ってしまったことを、大変残念に感じています。
被害者のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、このような事件が二度と繰り返されないよう、多様な個人が尊重しあい、さまざまな方が交じり合って安心して暮らせる、そして相談できる地域コミニティの形成に向けて取組を進めていきたいと考えています。
渋谷区では、路上で生活される方々への支援は、公園や路上での生活を続けることを目的とするのではなく、地域での生活に移行し、地域での生活を継続するためのものであるべきと考えています。
そのために、これまでも路上で生活される方や路上生活となる心配のある方への支援として、東京都と特別区が共同で実施している自立支援センターを中心とする路上生活者対策事業や、自治体では先駆的な取組であるハウジングファースト事業により、地域生活への移行に向けた支援を行ってまいりました。また、巡回相談やアウトリーチを実施し、路上で生活している方々を排除するのではなく、行政の支援や施策に繋げるための取組を行っています。
複雑な事情があって路上で生活される方も多いことから、個々の状況に合わせたきめ細やかな支援行い、地域生活への移行と定着に向けた支援に引き続き取り組んでまいります。
【以上】
上野公園に住んでいた女性ホームレスSさんの追悼と、
家父長制の暴力・差別に対する抗議声明
上野公園に暮らしていた女性ホームレスのSさんが、遺体で発見されたことが報道されて1年がたつ。顔や頭から血を流して亡くなっており、殺害された可能性が高いという。しかし、未だその真相は明らかになっていない。
事件後、ノラのメンバーたちは上野公園を訪れ、生前Sさんを知る人たちに会って話を聞いた。「身元不明のホームレス女性」ではなくSさんと呼ばれていたこと、その暮らしぶり。さまざまな人と交流をしながらSさんはそこで生活していたのだ。
わたしたちノラは、生前のSさんとつながっていなかったが、Sさんが殺されたかもしれないことは、わたしたちの心にぐさりと何かが刺さった。そして、この真相が闇に葬られている状況は、 その傷跡に塩を塗られるようなヒリヒリとした痛みとなってわたしたちを襲っている。事件から1年。Sさんを再び追悼する。Sさんの死は何故?という問いを何度も繰り返す呪縛から、生きているわたしたちは逃れられない。
そして、女性ホームレスを「弱いもの」と至らしめ、構造的な暴力、排除、差別をうみだしている家父長やパターナリズムに強く抗議する。
ノラ 2021.1.22